そもそも男性不妊症って何?

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以前に比べれば世間一般の不妊に対する知識はふえてきているとはいえ、まだまだ世間の認知度は低いといえるでしょう。
男性不妊という言葉も、言われれば意味を理解できる方はいるとおもいますが、最初から知っていたという人は少ないのではないかとおもいます。

男性不妊とは

男性不妊とは言葉の通り男性側に不妊の原因があることで、よく書かれていることですが不妊のご夫婦の約半数が男性側に原因のある男性不妊といわれています。
男性不妊はそのほとんどが精子の問題であり、基本的には精子の検査を行うことで問題が発覚するような流れになります。
非常に多いケースとしては奥様がレディースクリニックに通われていて、そこで検査をしたところ問題が発覚するような場合です。このようなケースですと男性が検査、治療を始めるまでに時間がかかってしまい結果的に不妊の治療期間が長くなってしまいます。

男性不妊と診断されてしまった方でも専門機関での検査をすることにより実はそんなに問題がなかった、ということや、検査をすることで治療可能な男性不妊要因が見つかることもあります。

男性不妊には自覚症状があるものが少なく、治療に時間のかかるものが多いです。そのため男性の方は、出来るだけ早く検査をし、治療を開始することが望ましいといえます。

男性不妊の診断

ではどのような場合に男性不妊と診断されるのでしょうか?
多くの場合、精子検査を行いこの時の精子所見がWHOの基準値より低いと男性不妊と判断されます。

WHOの基準
・精液量  1.5ml
・精子濃度 15×106 /ml
・総精子数 39×106 /ml
・運動率  40%
がWHOの基準となっています。この基準を下回ってしまうと絶対に妊娠しないというわけではありませんが、自然妊娠の期待が難しくなります。

WHOの基準値を満たしている場合でも、(精子所見に含まれていない評価項目がわるいなどの理由で)妊娠に中々至らないという方も数多くいらっしゃいますので、気になる方は一度専門機関での検査をおすすめします。

現在エスセットクリニックでは、『レディースクリニック等で不妊治療を行っているときに精子検査をしたら結果が悪いといわれた』『妻に問題がないといわれたが妊娠しない』などの理由で検査を希望される患者様が多くいらっしゃっています。検査をすることにより男性不妊の原因がみつかることも少なくありません。

男性不妊の要因

男性不妊の要因はいくつかあります。

代表的なものとしては
・精子を作る工程に問題が生じている造精機能障害
・男性がうまく勃起、射精に至らない性機能障害
・精子が通る過程に問題があり精子が出てこない精路通過障害
があります。

造精機能障害

造精機能障害は、男性不妊の原因として最も多くの割合を占めるもので、男性不妊の方の約80%が造精機能障害であるといわれています。一般的に造精機能障害の診断は精子検査を行い、その結果精液所見が基準値を下回った場合に造精機能障害と診断されます。
ただし、精子は非常にコンディションの影響を受けやすいため、複数回検査をすることが望ましいとされています。

造精機能障害の方の特徴としては、精子の数が極端に少ない、運動している精子が少ないなどがあげられます。

性機能障害

性機能障害には、勃起不全(ED)、膣内射精障害など射精の段階に問題がある射精障害があります。造精機能障害の次に多い男性不妊要因で、男性不妊の方の約10%強が性機能障害といわれています。

精路通過障害

精路通過障害とは、精巣で精子は作られていると考えられるのに、何かしらの原因で精子を運ぶ過程に問題が生じているため精子が出てこない状態です。

加齢

男性は女性と異なり子供を作ることに年齢はあまり関係ないと思われがちです。
しかし、男性も女性同様、精子を作る能力、精子の質は35歳あたりを境に低下していく傾向がみられます。

もちろん年齢を重ねても精子所見の悪化がみられにくい方もいらっしゃいますし、薬による改善が可能であることもありますが、男性の年齢も大切な要素になります。

他にも日々の生活習慣が精子に影響を与えている可能性があり、生活習慣を改善することで精子所見がよくなる方もいらっしゃいます。
まずは生活習慣の改善から試みてみるのもいいかもしれません。

男性不妊の検査

男性不妊の検査には大きく分けて2種類あります。

・射精した精液を検査するもの

・男性不妊になってしまっている原因を知るための検査(超音波検査など)
の2種があります。

通常男性不妊の検査としては、まず精子検査を行うのが一般的です。
精子検査で異常がみられた場合や、不妊治療がうまくいっておらず男性不妊の可能性がある場合などに超音波検査などをおこない原因を探すような流れになります。

男性不妊の原因として代表的な精索静脈瘤などは超音波検査で診断されます。

男性不妊についてのまとめ

数年前から、不妊に関してマスメディアが取り上げる機会が増え、不妊についての理解や知識が広がり始めました。
近年、日本人カップルの6組に1組は不妊症ともいわれています。今までは女性側の問題に注目されることが多くなっていましたが、実は男性側に原因があることも少なくありません。
男性側に原因のある男性不妊について知っていただき納得のいく治療をすすめていただけたらとおもいます。