男性不妊になりやすい生活習慣とは?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

ここでは男性不妊になりやすいと考えられていることをあげていきます。
ご自身でできるものを紹介しますので、参考にしていただけたらと思います。

中には『こんなのじゃ変わらないでしょ』と思うことや、因果関係が完全に証明されていないものもあります。しかし精子は非常に繊細であるため、悪影響を及ぼす可能性のあることはできる限り排除しておいた方がよいでしょう。

喫煙習慣

喫煙によって発生する活性酸素は酸化ストレスの原因となります。精子は、他の細胞に比べても酸化ストレスに弱く、精子の質を著しく損ねる要因になります。

喫煙している方は経験があるかと思いますが、タバコ吸うとニコチンの作用により血管が収縮します。このとき血管が収縮することで血流が悪くなります。喫煙をしていると奇形精子の割合の増加、精子無力症を増加させる可能性があります。血流が悪くなることによるEDの可能性の上昇もあります。
さらに奥様に対する受動喫煙の問題もあります。

男性不妊に限らず何かの治療で生活習慣の改善の話題になると、必ずと言っていいほど禁煙指導されると思いますが、それほど喫煙という行為は体に悪影響を与えるのです。

生活習慣の改善において禁煙は後回しにされることが多い項目であるとは思いますが精子の改善が見込める大きい要素でありますので是非検討してみてください。

育毛剤(育毛剤に含まれる成分が男性ホルモンの作用を妨げる)

一部の飲む育毛剤に含まれるプロペシア(フィナステリド)に注意してください。
育毛剤には男性ホルモンを抑える成分が含まれているのですが、その結果
・精欲減退
・勃起不全
・精子所見の悪化

などが起こる可能性があります。

事例は少ないようですが症状に思い当たるところがある方はすぐに服用をやめるべきです。症状が出ていない方でも不妊について考えるのであればやめるべきと考えます。

育毛剤としての効果は高いと報告がありますが、仮に服用をやめた場合でも症状が改善しない方(ポストフィナステリド症候群:PFSとよばれる)もいらっしゃるので、服用をお考えの方はこのことを十分注意理解する必要があります。

海外では育毛剤としての効果より、男性としての影響を考えて使用者が減ったとの報告もあります。
プロペシアの使用は、子供を作るという点においてはメリットはありませんので服用しないことをおすすめします。

食事習慣(添加物や油分の多い食事)

精子にとって栄養素は非常に大事です。現代の食生活は食事の欧米化や外食の充実などにより栄養が偏りがちです。
サプリメントで不足する栄養素を補ってあげることやバランスの良い食生活を心がけることが望ましいです。

特に積極的に摂取することが望ましいもの

・オメガ3脂肪酸
体内で合成できない必須脂肪酸。イワシ、ニシン、サバ、サケ等に多く含まれています

・ビタミンB
緑黄色野菜、レバー、イチゴ、カキ、シジミ、青魚などに含まれます

・ビタミンC
果物、アセロラ、ブロッコリー、ジャガイモに含まれます。

・ビタミンE
抗酸化作用がありアーモンド、落花生、いくら、たらこなどに含まれています。

・亜鉛
精液中に多く含まれる成分でカキ、ソラマメ、カシューナッツ、レバー、ホタテなどに含まれます

摂取を控えた方がいいもの

・トランス脂肪酸
マーガリン、ショートニングや加工肉(ハム、スパム)に含まれていて精液所見悪化の報告もあるので摂取のしすぎには注意してください

・カフェイン
摂取のしすぎに注意

長時間座っている、長時間のサイクリングなどによる圧迫

男性なら経験のある方もいらっしゃれるかと思いますが、長時間いすに座ったあとに立ち上がると男性器付近にしびれるような感覚を感じることがあります。

男性器付近の血流が悪くなると、精子の状態が悪くなったり射精障害の原因にもなりえるので注意が必要です。

睾丸に熱を与えすぎる(長時間のサウナなど)

精子はとても熱に弱いことがわかっています。長時間のサウナ、入浴などで睾丸を温めすぎることはよくありません。
極端に長時間でなければ問題ないので(数十分程度なら問題ない)過剰に意識する必要はありません。

肥満(IBM25、体重kg÷身長mの二乗)

肥満の方は精子の状態が悪くなる傾向があることがわかっています。過剰なダイエットも又逆効果となってしまいます。

男性不妊になりやすい生活習慣まとめ

精子はからだと違って、問題が生じても気づきにくく、普段の生活の中で意識していないことが多いかとは思います。精子は非常に繊細なため、小さな影響も受けやすいです。自身でおこなえる精子改善のための方法として、一般的に言われる健康的な生活、過剰な刺激をさける、ということを心がけてみてはいかがでしょうか。