ED(Erectile Dysfunction 勃起不全)

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EDの原因と治療法

男性不妊の原因のひとつであるED(勃起不全)ですが、その症状、原因、治療法は実は多岐にわたります。
症状と原因を正しく把握した上で、適切な治療法を選択することが、ED(勃起不全)を改善する一番の近道となります。

EDとは 

EDは、「勃起機能の低下」を意味する英語の「Erectile Dysfunction」の略称です。
日本語では、「勃起障害」、「勃起不全」と表現されることが多いです。
しかし、全く勃起しない場合に限らず、硬さや維持が不十分であることも含めて“満足な性交がおこなえない状態”もEDに該当します。

非常に多い症状としては、途中で萎えてしまういわゆる“中折れ”の状態ですが、勃起するのに時間が多くかかったり、勃起したとしても射精前に萎えてしまったりする状態も、EDに含まれます。

EDは、人にはなかなか相談し辛いものです。しかし、だからといって放っておくのは決して得策ではありません。
また、EDを訴える中年男性の多くに、動脈硬化の原因となる疾患があることもわかっています。

日本性機能学会の定義によれば、ED(勃起不全)とは、通常性交の機会の75%以上で性行為が行えない状態のことをいいます。
年齢が上がるにつれてEDの人口が増加する傾向にはありますが、最近では20~30代でもEDの症状を訴える人が増加しています。

EDの症状

ED(勃起不全)は、ほかの男性不妊症とは異なり自覚症状があります。
症状も軽度なものから、重度のものまで幅広く存在します。

軽度の症状としては、
・勃起しても持続しない
・勃起しても十分に硬くならない
・挿入しても最後まで持続しない(いわゆる中折れ) 

などがあります。重度の症状は、

・そもそも勃起しない

などになります。

 EDの原因

勃起という現象は簡単に説明すると以下の流れで起こります

  1. 性的な刺激、興奮
  2. 脳の神経を通して、興奮の情報がペニスに伝達
  3. ペニスにある陰茎海綿体(いんけいかいめんたい)の動脈が広がる
  4. 海綿体(かいめんたい)に血液が流れこむ(勃起)

この過程のどこかに問題があると、EDになってしまう可能性があります。

さらに、原因も様々で、
・血管や神経の障害など身体的な問題に起因するものを『器質性(きしつせい)ED』
・ストレスやプレッシャーなどにより性的興奮がうまく伝わらない状態のものを『心因性ED』
といったりします。
その他、薬剤の使用を原因とするEDや、器質性・心因性の両方の混在型EDもあります。

『器質性ED』は、年齢に比例して患者数が増えます。
加齢による動脈硬化、糖尿病、生活習慣病などにより血管への負担がふえ、海綿体(かいめんたい)に十分な血液が流れないことで起こるED(勃起障害)です。

『心因性ED』は、主な原因として精神的ストレスがあります。年代的には、30代、40代に多くみられます。
精神的ストレスは、日常生活のおけるものであったり、性行為のときのものであったりと様々で、子づくりのプレッシャーが原因という場合も多くあります。

EDの治療法

EDの治療法としては、ED薬(PDE5阻害薬)の服用が主流です。

具体的には、バイアグラなどが有名ですが、現在では薬の種類も増え自分にあった薬を選択することが可能となっています。
バイアグラ以外ですと、シルデナフィル、レビトラ、シアリス、ザルティアなどがあります。それぞれの薬剤ごとに特徴が異なりますし、人によっては服用できない場合もありますので、必ず医師に相談の上処方してもらう必要があります。

特に、ED薬に関しては、偽物の薬であったり粗悪品が出回っていることも多いので特に注意しましょう。

また、心因性EDの治療法については、ED薬の服用の他、専門家によるカウンセリングなどの心理療法で大きな改善がみられる場合もあります。